虫歯治療

院長よりメッセージ

当院では、虫歯をいきなり削るようなことはいたしません。治療の事前説明を重視しています。きちんと納得したうえで、治療を受けていただきたいからです。

そのため、まずは歯やお口の中の状態を細かく検査し、治療計画をはじめから終わりまでていねいにわかりやすく説明いたします。また、注射をする時など、患者様の体調の変化にも目を光らせ、お声がけを欠かさないように配慮しています。お子様に限らず、不安や恐怖心がある状態で処置を進めることはいたしません。お一人おひとりのお気持ちに寄り添って、患者さまが心身共に落ち着いた状態で治療に臨めるよう努めさせていただきます。

虫歯について

日本人の歯を失う原因の2位が虫歯です。虫歯は誰もがなりやすい病気ですが、残念ながらある程度虫歯が進んでしまってから歯科医院に駆け込むという方が多いのも特徴です。 ですが、虫歯は早期発見、初期治療を行うことで痛みもなく簡単に終わらせることもできます。

なぜ虫歯ができるのか?

虫歯は、歯の表面についた歯垢(プラーク)に、虫歯をつくるミュータンス菌が棲みつき、糖分を栄養にして酸を出します。この酸は歯の表面の硬いエナメル質を溶かし、その部分に穴をあけます。こうして虫歯が進行していきます。虫歯を放置していると、エナメル質を溶かし、象牙質を溶かし、神経へと進行していきます。放置をし続けると、抜歯が必要になってしまいます。虫歯は放置せず、歯科医院に行きましょう。

脱灰と再石灰化

飲食後、エナメル質が溶かされるという事を「脱灰」」といいます。唾液により溶かされた部分を元にもどそうとする働きを「再石灰化」といいます。この脱灰と再石灰化が同じだけ行われている場合、虫歯はできません。しかし、間食などで、飲食の回数が多くなり、口腔内が酸性になる時間(脱灰の時間)が多くなると、再石灰化が十分に行われず、虫歯ができやすくなります。

虫歯の進行と治療

虫歯はその進行の度合いに応じて「C0」「C1」「C2」「C3」「C4」という段階があります。虫歯の治療では、虫歯に侵されている部分を削り取る治療になります。削り取った後は、穴が開いた部分に、いわゆる「詰め物」や「被せ物」をして噛む機能を人工物で補います。

C0(初期のむし歯)

痛みなどはなく、歯の色が少し白く濁ってきているところがあります。この状態では、再石灰化により健康な状態の歯に戻すことも可能です。

C0の虫歯の治療

フッ素塗布やブラッシング指導を行い、再石灰化を促し、虫歯の進行を止めるための治療を行います。

C1(エナメル質のむし歯)

虫歯によってエナメル質に小さな穴が空いた状態です。この段階では、まだ痛みもないことが多いです。

C1の虫歯の治療

虫歯の部分を削り、削った部分には樹脂(コンポジットレジン)を詰めます。その他フッ素塗布やブラッシング指導を行い、再石灰化を促し、虫歯の進行を止めるための治療を行います。

C2(象牙質のむし歯)

象牙質まで虫歯が到達した状態です。冷たいものがしみるなどの感覚がでてきます。

C2の虫歯の治療

範囲が小さい場合はC1と同じ様な処置を行い、範囲が大きい場合は、詰め物(インレーやアンレー)、もっと大きな場合には被せ物(クラウン)を被せます。 

C3(神経に達したむし歯)

歯の神経まで虫歯が到達した状態です。熱いものが染みたり、激しい痛みが起きることもあります。神経を残せない場合には根管治療を行います。

C3の虫歯の治療

神経を保存できる場合は保存治療を行い、クラウンで修復します。神経を残せない場合は、根管治療に移行します。 

C4(根の部分しか残っていないむし歯)

この状態までくると、神経が死んでしまうため痛みを感じなくなることが多いです。細菌が歯の根の先にで増殖して痛みが再発する(根尖病巣)こともあります。

C4の虫歯の治療

歯を保存できる場合は根管治療を行い、残せなかった場合は、抜歯をします。 

歯の根の治療(神経を取る治療=根管治療)

歯の根の治療(神経を取る治療=根管治療)は、深いむし歯などで歯の神経を取ったあと、神経が入っていた根管をきれいにして、根の先まで薬を入れる処置です。根管治療は、被せ物などの土台になる根の治療なので、歯を残すためには最も大切な処置です。しかし、根管は歯の種類によっては形も複雑で、手探りの作業になるため時間を掛けて歯の根の治療(根管治療)を行わないと、根の先まで完全にきれいにできず、 後になって根の先に病気ができてしまうこともしばしばあります。